
2000年8月5日:TV観戦
2階級制覇を達成した前田の初防衛戦は、川島のスピードとテクニックに苦しみました。
試合は立ちあがりこそ前田のパンチの威力が勝っていましたが、3R以降は川島のスピードと手数に前田が苦しみ、微妙な判定となりましたが、前田の攻勢と有効打が川島の手数に勝ったという感じで、2−1の判定で前田の手が挙がりました。
勝った前田ですが、体調が良くなかったこともあったようですが、前田らしい踏み込みがなく、得意の乱打戦に持ち込めませんでした。1,2Rあたり、川島の顔面にパンチがヒットしたことから、上ばかり狙っているように見えました。相手の川島が、ボクサー・タイプで足を使う選手だけに、前半はもっとボディを打って行けば良かったように思います。苦戦の原因は結局、川島の足を最後まで止めることができなかったところにあるように感じました。前田という選手が、ボクサー・タイプの選手には弱いですね。相手の川島にパンチがなかったので救われましたが、もう少し、自分から相手を攻め崩すボクシングを覚えて欲しいと思います。
一方、初挑戦でタイトル獲得に失敗した川島ですが、パンチが軽すぎますね。前田が無類のタフということを割り引いても、あのパンチでタイトルを獲るというのは難しいように思います。前田得意の乱打戦を嫌って動くことに意識が強すぎたのかもしれませんが、もう少し要所要所で力強いパンチを見せていれば、ジャッジに与える印象も違ったように思います。ボクサー・タイプの選手だけにパンチをつけることは難しいかもしれませんが、過去も惜しい試合を失っているだけにもう少しパンチが欲しいですね。テクニックは良いものがあるだけに、惜しい感じがするのは私だけではないと思います。
2000年8月1日:TV観戦
勝った鈴木や鈴木のファンの方には申し訳ないが、1年に1度あるかないかのビッグ・アップセットというような試合でした。鈴木の実力を過小評価しているつもりもなかったが、こんな結果を予想できたファンは、正直少なかったように思います。
まず、負けた保住からですが、試合中に顎を骨折するなど不運な面もあったようですが、試合全般を通して見ると調整不足という感じを受けました。その原因が、相手の鈴木を舐めていたことにあったのか、それとも5月の試合をキャンセルした左手首の骨折に原因があったのかはわかりませんが、いずれにしても、ベストな状態ではなかったと思います。1R開始早々から攻めてはいましたが、いつもと違って、ドスーン・パンチで保住らしい切れ味を感じませんでした。2Rに入ると、鈴木が右ストレートを的確に決めはじめ、試合のペースを掴みました。中盤はお互いに一進一退の攻防を繰り広げ、我慢比べの状態となりました。そして7R、保住が得意のボディ攻めからチャンスを掴み鈴木に連打を浴びせてダウン寸前に追い込むも、チャンスを生かせずにラウンド終盤はスタミナ切れに。そして8R,鈴木の右がヒットして保住がピンチに、そして1分50秒すぎにレフェリーがロープ・ダウン(レフェリーのルール適用の間違いである!)を取ってカウントを数える。再開後、保住も最後の力を振り絞って攻めたものの、鈴木の連打で保住がフラついたところでレフェリー・ストップとなりました。いつもの保住を知っている人であれば、予想できない光景でしたが、とにかくこれが保住だったかなと思うくらい出来が悪かったと思います。
一方、勝った鈴木ですが、保住が不調だったということはあったにしても、非常に良い出来だったと思います。このクラスの選手としては一発に欠けるだけに、最後まで手数が落ちなかったところが、勝因だと思います。選手層の薄いクラスですし、保住以外にこれといった選手もいませんから、もし、もう一度保住に勝つことがあれば、長期政権もありうるように思いますが、これからの課題は、あまり打たせないことでしょう。先にも書きましたが、このクラスの選手にしては一発のパンチがない選手ですし、打たれ強さも?ですから、生き延びていくためにも打たせないボクシングを覚えて欲しいと思います。
セミファイナルは、日本タイトル再挑戦を目指す嶋田が、元フィリピン・チャンピオンのベテラン、ボーイ・リーガスに右フック一発をテンプルに決めてKO勝ちを収めました。試合内容は何か物足りなさを感じてしまいましたが、嶋田にはこの勝ちをきっかけにして頑張って欲しいと思います。